100枚目のレシートが動かす、淡く切ない恋物語。
全8話(全4巻)完結。
ーーー目次ーーー
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あらすじ(コミックシーモアより引用の紹介文)
主人公・佐藤由芽は同じクラスの酒井駿一に片思い中。彼とは一度も話したことがなく、なかなか声を掛ける勇気も出ない。
そんな中、酒井は由芽がアルバイトをしているコンビニに頻繁にやってくる。そして、決まってアメリカンドッグを1本だけ買って帰る。
毎回不要と言われるその会計レシートをこっそり集めていた由芽だったが、とうとう100枚目に突入した時、ふたりの関係は動き出す――
それぞれの想いを抱えた若者たちの淡くて切ない恋模様を描いた、青春ラブストーリー。
第3巻・概要(ネタバレ)
夜の公園で酒井から好きな人を訊かれた由芽。淡い期待をいだきつつ、答えの代わりに同じ質問を返す。しかし、頬を染め少し照れくさそうに答えた酒井の口からでた人の名前は由芽ではなかった。その名は、コンビニバイトの先輩「西野さん」だった。
酒井は西野をよく観察していた。自分の可能性は0だと知りながらも、西野に淡い恋心を抱き、彼女の気を引くためにアメリカンドッグを買っていたのだ。酒井から「自分の気持を西野に伝えてほしい」と頼まれた由芽は、眠れない夜を過ごす。
由芽は翌日西野に会い、酒井の想いを伝えることを決心するのだった。
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感想
さ、酒井く~~ん!そこは由芽ちゃんって言ってあげてよぉ!でもそうですよね、すんなり由芽とかいったら展開が簡単すぎますもんね…。
由芽ちゃんのことを思うと私の心が痛い…。たぶん初めて見るような顔をした酒井くん。好きな人が隣で自分に頭を下げて、西野さんに好きだって伝えてって言ってる。えらい、えらいよ由芽ちゃんは。よく泣かなかった。それとも一瞬理解が追いつかなくて泣けなかったのかな。どちらにしろ取り乱さずに、今まさに静かに拒否されたに近い自分と同じその気持ちを、他の人に伝えるってすごいことだと思う。運命は残酷だなあ。
きっと西野さんに目がいっていた酒井くんは、由芽ちゃんの視線に気が付かなかったんだろうね。めちゃめちゃ見てたのに。西野さんが「ラブ」だってすぐ気付くくらいには見てたのに。
酒井くんも直接言えればよかったんだろうけど、"石"が転がるのを待っていた彼にはハードルが高かったのかな。それでも一生懸命転がそうとしたことで、色んなことが進んでいく。由芽ちゃんも、酒井くんの"石"を転がす手伝いをすると決心したこの勇気が、少しでも彼女の"石"を転がすことにつながるよう祈っています。。。
「転」の章らしくいよいよクライマックスに向けて話が進んでいます。最後「結」の章、青い2人の結末を静かに見守っていたいと思います。
ふわ太