100枚目のレシートが動かす、淡く切ない恋物語。
全8話（全4巻）完結。
ーーー目次ーーー
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あらすじ（コミックシーモアより引用の紹介文）
主人公・佐藤由芽は同じクラスの酒井駿一に片思い中。彼とは一度も話したことがなく、なかなか声を掛ける勇気も出ない。
そんな中、酒井は由芽がアルバイトをしているコンビニに頻繁にやってくる。そして、決まってアメリカンドッグを１本だけ買って帰る。
毎回不要と言われるその会計レシートをこっそり集めていた由芽だったが、とうとう100枚目に突入した時、ふたりの関係は動き出す――
それぞれの想いを抱えた若者たちの淡くて切ない恋模様を描いた、青春ラブストーリー。
第4巻・概要（ネタバレ）
意を決して伝える由芽だが、西野は状況に追いつけない。そして由芽に酒井をどう思っているのかと問う。由芽は素直な気持ちを吐露した。酒井が好きなこと、昨日失恋したことーー。考えた上で西野の出した答えはNO。
断りの返事を伝えるよう由芽に頼む西野。由芽は直接酒井に伝えるよう言うが、西野には意図があった。言いにくいことを勇気を持って相手に伝える経験を通して、今後2人が素直に気持ちを通わせられるようになってほしいと。
その日のバイト終わりに酒井と公園で待ち合わせた由芽は、酒井に返事を伝える。たぶん今日は自分も酒井も眠れないだろうと由芽は思った。
翌日、案の定寝坊した由芽は超特急で支度をすませ学校へ向かう途中、酒井と出会う。酒井もやはり寝坊したようで髪が少しハネている。慌てて家を出た取り繕いきれてない姿をさらし、お互いに笑い合う。
ここ数日のやりとりで少し距離が縮まった2人は、秋の青空の下、校門を目指して走るのだった。
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感想
西野さんがオトナでいい人だ…。もちろん酒井くんが自分のことが好きだなんて思ってなかっただろうから、すごく驚いているだろうけど、由芽ちゃんの味方だからと今後の2人の関係の後押しとなるような行動を起こしてくれる先輩。とても素敵だなと思っいました。
確かに一番言いにくいことを言えた人って、どこかより近い人っていう感覚が芽生えて、心を許しやすくなる気がします。酒井くんも由芽ちゃんも、たくさん考えて、たくさん悩んで、失恋の痛みを抱え込むけれど、翌日寝坊して出会った2人は今まででいちばん楽しそうな顔をして笑っていた。
隣の席になっても全然話すきっかけすらなかったのに、出来事一つでからかって笑い合う関係になった。人の心ってそういうもんなんだろうなと思います。何がきっかけで動くかわからない。それがたとえマイナスに思える出来事だったとしても、実はいい方に転がることなってザラにある。
恋愛に限らず、転がす”石”はたくさんあって、日々私たちは選択に迫られている。どの”石”を転がすか、どの方向に転がすか、無限に選択肢があって、無意識に感覚で転がしていることもいっぱいある。
きっと「自分の人生」ってやつをしっかりと生きていける人は、この”石”のコントロールが上手にできる人なんだろう。まだまだ若い彼らも私たちも、自分と周りを観察して、自分にとっての”大事な石”を誤らないように、日々過ぎゆく時間の中、大切に生きたていきたいですね。
