ふわ太の徒然ダイアリー

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【山田くんとLv999の恋をする】第56話「よくあるやつだよ」 ネタバレ感想

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山田と椿、長谷川と茜。

失恋を経て前へ進もうとする者、悩み気持ちを偽ろうとする者。

それぞれ色々あった友人とのお話。

f:id:izayohitsukiyo:20210527010011p:plain公式ツイッターより拝借

※注意:ネタバレを含みます! 

ーーー目次ーーー

第56話 「よくあるやつだよ」

<<第55話 「でもまだ友達」

>> 第57話 「結果論で語るなよ」

ーーーーーーーー

 

あらすじ

山田は学校で当番の掃除をしていると、色気づいた女子に放課後デートに誘われます。彼女もいないよね?という女子の当然と言いたげな問に対し、答えたのは椿でした。

椿「山田くん彼女いるよ」

そして激震が走る校内…学校中の女子が山田の教室に群がってきます。当の山田はイヤホンを耳に挿して勉強中。

椿「私もそれと同じイヤホン持ってるけど、あんまり遮音性高くないよね」

山田はイヤホンを外し、会話を始めます。椿が山田に彼女ができたことを勝手に話してしまったことを謝ると、山田は余裕の笑みを見せます。それを見た椿はついときめいてしうと同時に、まだ癒えきっていない失恋で胸が痛みます。

椿「かかか彼女さん元気?」

動揺しながら振った話題でうっかり「フラれたかいがあった」と山田を驚かせてしまいますが、彼女は笑い話にできるよう頑張った結果だったようです。

慣れないことをしたち焦って反省する椿を、山田は笑顔で見て、

山田「みんな元気ですよ 椿さんのこと待ってます」

FOSでまた遊ぼうとやんわりと誘います。椿もそれに笑顔で応えるのでした。

……………

………

茜、最後のバイトの日。

控室で長谷川と一緒になり、先日の喧嘩のことで、お互いの友人の庇い合いをしていました。こうしていても不毛だとやめようと、茜のことを誤解したままレンに話したことを長谷川は謝ります。

長谷川「……俺女の人を見る目ないんだろうな」

茜「…長谷川くんて結衣ちゃんのこと好きなんでしょ」

ため息をつく長谷川に対し、先日の様子を見てそう思った茜。長谷川は動揺して色々と言い訳をいつつ、別に好きってわけじゃない、と言います。

長谷川「ちょっといいなって思ったときもあるけど、でもそれだけだよ よくあるやつだよ」

少し切ない顔をして吐き出す言葉。自分は結衣にとっては都合のいい愚痴相手だっただろうと続けていると、バイトの交代時間が近づいたためふたりを呼びに来た店長が話に割ってはいってきました。

店長「ないよ」

自分は今年で42歳になるけど、ちょっといいなと思えた女性との出会いなんてそんなにいない、と。

店長「そんなに若いうちから諦め上手になっても良いことないよ」

そういって長谷川の背中を押してくれる店長。長谷川は顔をそらし悩み顔。

思うところは色々とあるのでしょうが、しかしひとまずはバイトの時間が迫っているので、ふたりは制服に着替えることに。

茜「ま とりあえずバイト頑張ろっか!」

長谷川「…おす…」

気持ちを切り替えた茜は、今日は最後だからびしびし指導しますよ!と、額を押さえる長谷川に明るく声をかけるのでした。

 

感想

うおおお!山田と椿ちゃんのその後の関係が描かれていました。。。

そして椿ちゃんもまだ立ち直りきってはいない様子でしたが、山田とも普通に喋っていましたし、抱え込みすぎてこじらせていたほどの気持ちを素直に伝え、山田の答えを飲み込んだことで、とても良い友人としての信頼関係を築いていけそうな感じが見て取れました。山田も相変わらず、優しいわ余裕あるわで女子ホイホイしそうになってますが、前に進もうとする椿ちゃんに見せる笑顔が…破壊力抜群でした…(被弾)。

椿ちゃん…またFOSにログインしてね…茜ちゃんともぜひ仲良くなってね…。ほんとにこの漫画、素敵なキャラクターがいっぱい出てきて私心が癒やされる…。

というか学校の女子たちよ!!!笑 みんなのアイドル(?)山田くんに彼女ができたって騒ぎ方ハンパないですねww でも文化祭のときの感じを思うと、多少マシ?なのかな?w 華麗にスルーしちゃいそうな山田だけどきっと今から少しざわつきが収まるまで大変だと思うよがんばれよ(笑)

そんで茜ちゃん、コンビニバイトお辞めになるのね。まぁ、いざこざあったメンバーがいるバイトにはいたくないだろうししょうがないかなぁ。茜ちゃんなら山田のことも考えてどうするかも考えてそうだし、理由は他にもあるのかもだけど。でもまぁとりあえず、長谷川くんの茜に対する誤解も解けたし、よかったかな。

で、やっぱ好きだったよね、長谷川くん結衣ちゃんのこと。ほんと、誰よりも彼氏ぽい動きしてたし、なんなら山田と同種の動きしてたもんね。でもだから、面と向かってあのとき結衣ちゃんから「レンくんが好きなの」って言われたのはショックだっただろうな。頭でわかってたとしても、本人から言われたらもう、期待すらできなくなっちゃうもんね。だから「よくあるやつだよ」なんて自分の気持ちを偽らないといけなくなっちゃったんだなぁ。

今後結衣ちゃんが、レンに対してどういう決断をするのかわからないけれど、もし自立できるようになってレンと別れることになったら、長谷川くんは動くのだろうか。結衣ちゃんよりレンの方を気にするだろうか。店長の言葉で何かしら長谷川くんの中で結論がでて、いい方向へ進むと良いなぁと思います。

でも茜ちゃんは最後には基本的にみんなと仲直りというか、普通に友人みたいな形に関係を作ってしまえるところが本当にすごいと思います。優しくて心が広くて、いい子なんだなあって。八方美人とはまた違う、いいヒロインちゃんだ!

 

 ★第55話はこちらから↓↓

次回の妄想

さて、今回は一件落着の閑話に近いものでした。

今後は長谷川や結衣の今後も描かれることがあるかもしれませんが、そろそろ受験なのに!というワードが飛び出ていたので、本格的な受験話へ移行する可能性もありますよね。

 茜もバイトを辞めて、環境がちょっとだけ変わりそうな予感なので、どういうふうに話が進むかとても楽しみです。

それではまた2週間後、最新話を座して待ちます!!!

 

★第57話 「結果論で語るなよ」

絶品!甘く香ばしい、姫路アーモンドバター【マテンロウ】

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アーモンドバタートースト、という魅惑の食べ物があることをご存知でしょうか?

兵庫県の姫路名物アーモンドバターをたっぷり塗り、きつね色に焼き上げられたトースト。甘く香ばしく、一度食べたら忘れられないこの味…。

「秘密のケンミンSHOW」でも取り上げられた、このアーモンドバターというパンのおともの感動を、ぜひご紹介させて下さい(*´ω`*)

 

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こちらが「マテンロウ」さんが丹精込めて作っていらっしゃるアーモンドバターです。私が購入したのは200gのノーマルなアーモンドバターですね。

姫路近辺なら意外と色んな所で売っているので、いつも高速道路に乗るときに龍野のインターで購入させていただいています。

味は数種類あり、いずれも手作りのものです。

さすがにインターには種類豊富に用意されているわけではないので、食べたことがあるのはノーマルな味だけなのですが、これがまた絶品で…。

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トーストにたっぷりめに塗って、3分ほど焼きます。きつね色にこんがり焼き上がれば食べごろです!

…ちょっと、食べ物を撮るのが苦手なので美味しそう度が半減してしまった写真になっています!!!すみません!!笑

 

味やサイズの種類は公式HPに載っているものを引用するとこんな感じです。

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↑こちらは公式の通販でないと買えないプレミアムなお味ですね。

その他、楽天さんなどでも購入が可能です。

マテンロウ 姫路アーモンドバター 200g

価格:799円
(2021/5/5 14:41時点)

マテンロウ 姫路アーモンドバター 580g

価格:2,049円
(2021/5/5 14:42時点)

高校生の頃に、友達の家でごちそうになったのが最初でした。

トーストの上にこんもりと塗られ焼かれたアーモンドバターが4つに切り分けられてテーブルに並びました。サクフワっとした初めての食感と味と甘く香ばしい匂いに、とても衝撃を受けたのを覚えています。そして姫路にも実際に食べに行きました。笑

 

色んなメーカーさんのアーモンドバターも試したのですが、やはりマテンロウさんのものが私としては一番美味しいと思います。

焼くと砂糖がじゃりじゃりになってしまうもの、色がちょっと茶色っぽくて見た目的にクッキークリーム塗ってるみたいに感じるもの、物によって色々あります。それらがまったくなく、見た目もきれいで美味しくて、ただただ美味しい幸せ!!となれるので推しています。最高です。ちょっと信者です。笑

それでも好みは人それぞれなので、お好みの物を探してみるといいと思います!ただわりと高カロリーなので、頻繁に食べすぎると太っちゃうので気を付けてくださいね!

私は1週間仕事を頑張ったご褒美ということで、土日のどこかで食べることにしています(笑)

 

公式HP:姫路アーモンドバターのマテンロウ(https://www.ken-house58.com/)

 

オススメは、ちょっとカリッと焼き上がるタイプのパンに塗ることです。最近はライ麦トーストに塗って食べるのがお気に入りです。

参考にしてみてくださいね♪

 

ぜひぜひ皆さまも、姫路名物の絶品アーモンドバターを食してみてください

【少年を飼う】第1話「甘える」 ネタバレ感想

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鉄の女と称されるほどの独身バリキャリウーマン・森川藍。

藍は30歳の誕生日にとびきり綺麗な少年を拾う。

そして孤独を抱えたふたりの、奇妙な同居生活が始まるーー。

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注意:ネタバレを含みます!

ーーー目次ーーー

第1話 「甘える」

>>第2話 「君のための城」

ーーーーーーーー

 

あらすじ

 まだ肌寒い3月の月の綺麗な夜の出来事。

30歳の誕生日、藍は飲んで家へ帰ると玄関の前に少年が一人うずくまるように座っているのを見つける。

翌朝、目を覚ますと同じベッドの隣には布団にくるまる少年の姿が。全く記憶にない藍は驚き混乱する。

少年「……あ。あんた……」

少年が目を覚ましたが、藍は仕事があるから戻るまで待つよう言い、少年を一人部屋に残し逃げるように出勤してしまう。

会社での藍は、常に成績上位、納期の鬼、完璧な仕事ぶりで上司も唸らす全後輩憧れのクールビューティー、令和の”鉄の女”などと言われるほどのバリキャリだ。それゆえに妬みもあり負けぬよう努力をしているが、それすら綺麗にこなしてしまうため「甘えられない女は可愛くない」「デキる女アピール痛すぎ 絶対結婚したくない」など陰口を言われることも多かった。実際、元カレにも同様の理由でフラれている。

藍(バリバリ働いて稼いで自分の力で生きていく。鉄の女、上等。どうせ慰めてくれる人もいないのに、甘えたって得することなにもないじゃない。)

 

仕事を終え家に戻ると、部屋は真っ暗。電気を付けると、少年はソファーの上で眠ってしまっていた。

藍(朝も思ったけど、綺麗な子だな。お人形さんみたい…)

藍が少年に手を伸ばしたとき、少年がふと目を覚まし「森川藍」とフルネームで名前を呼んだ。なぜ名前を知っているのかと驚いていると、少年は起き上がってこう続けた。

少年「あんたの姉さんにここに来るよう言われた」

慌てて別の部屋から姉に電話をかけると、彼女は空港でのんきに答えた。少年は自分の再々婚相手の連れ子で名前を凪沙ということ。海外転勤で凪沙をおいて夫婦二人で赴任すること。

藍「だからってなんで私の所に」

姉「だってその子~、ちっとも私になつかないんだもん」

血が繋がっていないとはいえ、親であることの無責任さに藍は怒るが、飛行機が出るからと軽くあしらわれてしまう。そんな様子に困る藍だが、一方で無関係の少年を拾ったわけではないことに安堵もした。

凪沙のいるリビングに戻った藍は、二人分の飲み物を入れて考える。その様子を見た凪沙は、邪魔にならないようすぐに出ていくと言う。しかし藍には、こんな迷子の猫みたいな子を放り出すことはできなかった。

さきほど凪沙に父の考えを聞いたら、父親は全部人任せだから知らないと言っていた。もともとは親ふたりの放漫が原因だ。

藍「しばらくここにいなさい。先のことは追々考えましょう」

凪沙「……あんたがいいなら」

こうしてふたりの奇妙な同居生活が始まった。

……………

………

藍は仕事をはやめに切り上げ、凪沙のいる家に帰る。

凪沙「…おかえりなさい」

帰ったら誰かがいる生活も意外と…と思ったところで、凪沙の髪が濡れたままになっていることに気がつく。ぼ~っとして放置しようとする凪沙に、藍はドライヤーで乾かしてあげることにした。気持ちいいのか凪沙もうとうとしている。

凪沙「仕事…大変なの?」

口数の少ない彼が突然喋ったことに驚く。どうやら初めて会った日に泥酔状態で愚痴を言ったらしい。そして凪沙は「しんどいなら休めばいいのに」と続けた。

気を遣われている。16歳の男の子なんて別世界の生き物かと思ってたけど、

藍「平気よ、大人だもの」

意外と悪くないかも。

……………

………

会社で藍は同僚が起こしたトラブルの後始末に奔走する。自分以外に動ける人がいなかったので仕方ない。クライアントに必死で頭を下げるが、仕事ではなく藍自身についてセクハラまがいな悪態をつかれてしまう。

ぐっと堪えるが、同じようなことを何人にも言われてきた藍は一人ではもう堪えられなかった。家路を急ぎ、凪沙の顔が見たいと思う。

しかし、帰宅しても家の中はもぬけの殻。ああ、凪沙は出ていったんだ、と悟りソファに倒れ込む。やらなければいけないことを羅列して、自分の立て直す算段を立てて、必死で辛いことをごまかす。

藍(これまでだって、ひとりでやってきたんだから)

ふと目を閉じた。

 

しばらくして、カタンと音がして、誰かの手が目元へ伸びてきた。

凪沙「なんで泣いてるの」

藍が驚いて目を開けると、自分を覗き込む凪沙がいた。どうやら彼は散歩に行っていただけだったらしい。藍は泣きながら怒る。

藍「勝手にいなくならないでよ!!心配するでしょ…!」

その言葉に凪沙は、言葉なく目を見開いた。

14歳も下の子に八つ当たりしてしまった藍は自己嫌悪でさらに涙が止まらない。その姿をみて、凪沙はそっと猫のように舌で涙を拭う。

凪沙「ごめん」

もう何年も人前で泣いていなかった藍は、涙の止め方がわからず、さらに大泣きしてしまった。凪沙の気遣いでせき止めていた涙が一気に溢れてしまったのだ。

その夜は全てを放置し、凪沙と一緒にソファーにもたれ、藍はものすごくひさしぶりに昼までぐっすり眠ってしまうのだった。

 

感想

 最初の1話目は、藍の孤独をメインに迷い猫のような少年・凪沙と出会い、彼(他人)の優しさに”甘える”ことを知るところでしたね。

のちに藍が語っていることでもありますが、凪沙がまだ16歳で庇護が必要な状態であることで、彼女が他人に対して自分の時間を費やすことを自発的に行える状況が作られています。そしてそれがいい方向に作用してる。

藍は自分で生きる力をつけようと頑張っているだけなのに、可愛げがないとか、鉄の女だとか、ひどい言われようです。美人でおしゃれで言葉遣いも丁寧できれいで、とても素敵な女性なのに。元カレやおっさん、藍をやっかむ同僚たちからの女性蔑視の偏見を受けています。そんな人ばかりではないことは私も社会に出て知っていますが、あまりにひどい言われようです。ひとりで堪えていた藍を尊敬します。私なら病んでる(そもそもそんな会社辞めてる)。

対して凪沙も、猫のように気ままな穏やかな男の子ではありますが、親からの愛情や関心には諦めのようなものが垣間見れます。自分のことにも無関心な感じがありますね。

藍がドライヤーで凪沙の髪を乾かしてあげようと彼の頭に触れたときも少し驚いたようでしたし、散歩している間に帰ってきた藍(ご乱心)が心配したと泣きながら怒ったときもとても驚いていました。そういう関心のもたれ方を家では受けていなかったんだろうと思います。心配されるとも思ってなかったふうでした。

でも凪沙は優しくて、他人の感情を敏感に感じ取っています。

最後にふたりで1つの毛布をかぶり、ソファーで寄り添うように眠るところも、どこか仕事で辛いことがあったこともどこかで感じ取って慰めるようにそばに居てくれたのかもしれません。また凪沙自身も、自分のことを心配してくれ、関心を持ってくれている藍という存在に”甘え”ているのかもしれませんね。

 

まとめ

孤独で他人に”甘える”ことを知らないふたりが、お互いの存在に”甘える”最初のエピソードでした。

ひとは一人では生きていけませんから、こういう存在の人がいることは大切なことですね。ふたりの渇きが癒されますように。 

 

★第2話 「君のための城」

 

【山田くんとLv999の恋をする】第5話「そろそろボス湧きの時間なんで」 ネタバレ感想

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未練がましい茜ちゃんに友だちの桃ちゃんがサバッと一閃。そしてついに茜の手へ戻ってくるネックレス。しかしそれは割れていて…。

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注意:ネタバレを含みます! 

ーーー目次ーーー

第5話 「そろそろボス湧きの時間なんで」

<<第4話 「ちゃんと取捨選択してください」

>>第6話 「心配してましたよ」

ーーーーーーーー

 

あらすじ

茜「ぶはぁっ…」

たくま(元カレ)に引っ張られ続ける茜はとうとう悪夢を見て目覚めます。

その日の昼、大学の食堂で友だちの桃と食事をとりながら、今朝の悪夢や先日の山田とのあれこれを話していました。茜の元カレ話がうざくなってきた桃は「未練がましい」とバッサリ。茜の傷口に塩を塗りつつ、トドメの一言を放ちます。

桃「全体的に重いんだよねぇ」

茜「もうたくまの話しないので許してください」

桃「わかればいいのよ」

……………

………

午後6時、帰宅中の茜は最寄り駅の改札口を抜けながら夜の予定を立てていました。ふとFOSのことが頭に浮かび

(あれ以来ゲームにはログインしてないけど、嫌味アフロ元気に廃人してるかなー)

なんて思っているところで、高校生の告白現場に遭遇します。しかも告白されている男の子は、なんとあの山田。山田は告白する勇気をふり絞っている女子2人に7分ほどつかまっていた模様で、要件をまとめて後日言ってほしいと言っています。

山田「すいませんけど、そろそろボス湧きの時間なんで 失礼します」

目が点になる女子2人と茜。

茜「待てーいっ」

我慢できなくなった茜はいきなり叫び、山田に誰?何?みたいに無言で困惑されてしまいます。先日お世話になった茜だと名乗って、最後まで聞いてあげるよう進言すると

山田「…… 俺 告白されてたんすか?」

まったく状況に気がついてなかった山田。

茜「あんたゲームより人の心の機微をもっと学ぶべきでは?」

山田「よく言われます」

 

茜は山田の着ている制服から、山田が偏差値の高い学校に通っている高校生であることに気が付きます。そんな山田が、実は茜に会いたいと思っていたと言い出しました。

山田「すいません あの後見つけたんですけど 踏みました」

要件は、見つけたネックレスを返すことだったようで差し出された山田の手には、ハンカチにのった茜のネックレスがありました。たくまから貰い、山田に踏まれて真っ二つになった、ハートのネックレスです。最寄り駅が同じだからどこかで会えるかもと山田はずっと持ち歩いてくれていたのでした。

茜「ありがとう もともと捨てるつもりだったから気にしないでね じゃあ私行くね」

壊れたネックレスを受け取り、ショックを受けつつも山田を気遣い笑顔でお礼を言って、茜は駅を後にします。雨が降っているのに傘もささず走るその目には、じんわり涙が浮かんでいました。

山田「ーーーあの」

声をかけられて振り向くと、別れたはずの山田が折りたたみ傘を差し出していました。

山田「これ使って下さい 返さなくても大丈夫です」

そう言って山田は傘を渡し、雨の中去っていきました。茜はその背中を、傘を握ってじっと見つめているのでした。

 

感想

 茜ちゃんの悪夢、改心したたくまからもらったプレゼントの中身が新カノだったっていうやつ、たくまの心はもう完全に新カノにいっちゃってて茜に戻ってくることは絶対にないよっていう描写に見えてほんと悪夢ですよね…。

それを桃ちゃんに話したら、スルッと明るい方へ(自分の興味のある方へ)話を持ってっちゃうの好きだわw 気持ちいいほどバサッと切ってくれるあの性格は、茜ちゃんの引きずりがちな性格には相性良さそうですよね。今後も桃ちゃんはいい関わり方をしてくれますし、私はすごく好きなキャラクターです。

そして山田の告白され前場をばったり目撃しちゃう茜ちゃん。秋斗くんも~モテモテなんだから~(*´ω`*) でも告白されてることに全く気づいてない、というか本当にあんまりまわりに興味ないんだなぁって言う感じにクールにゲーム優先しようとするのめっちゃ笑うw

それでも茜ちゃんに壊れたネックレスを渡したとき、辛いのを顔に出さないように頑張ってたのに、ほんの僅かな変化に気づいてなのかな、雨の中飛び出す茜ちゃんに傘を渡してあげる山田の優しさ。いや、気づいてなくてただ濡れることを心配した行動であったとしても、優しさがにじみ出てる行動ですよね。

傷心の茜ちゃんの心にこの優しさは沁みますよね…。この前のネトゲのイベントで会ったときもそうでした。弱ったところでほしいところに来てくれる山田の優しさはかなり救いになったと思います。

こういうところですよ…山田ってほんとうに優しいやつだ…。 他人の心の機微って言うよりは、自分に向けられる感情の機微を読むのが難しいんだろうなぁ。

 

★第6話 「心配してましたよ」


オランダ&ドイツ【10日間】 春爛漫プチ贅沢旅♪ ~ドイツ編②~

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ふわもこ in オランダ&ドイツ  PartⅢ♪

平成と令和を駆けた10連休の旅!今回はドイツ編②です。

ミュンヘンに滞在した3日間にあたる、ミュンヘン観光やノイシュバンシュタイン城を含めたツアー、帰国までを綴っていきます。(各詳細レポは順次更新予定。)

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旅行期間:2019年4月27日〜5月6日
交通:往路 飛行機[関西国際空港ー上海浦東空港ーフランクフルト空港]
           復路 飛行機[ミュンヘン空港ー北京首都国際空港ー関西国際空港]
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★オランダ編はこちらです ↓↓

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ノイシュバンシュタイン城
 ーーー目次ーーー
★ドイツ編②

<< 1~3日目 ~オランダ編~

<< 4~6日目 ~ドイツ編①~

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7日目:ドイツで3番目の大都市、ミュンヘン

1.ミュンヘンへ移動
ローテンブルクのホテルを朝9時ごろに出発、約3時間半ほど電車に揺られます。海外での電車移動は車窓からの景色が日本とは全く違って、とてものどかで広いので見ていてのんびりした気分になります。ミュンヘン中央駅へは13時ごろ到着しました。
2.ミュンヘン観光
ドイツと言えばバームクーヘンでしょ!ということで本場の味を知りたかったふわもこ。老舗「クロイツカム」でカフェを楽しみました。
その後は聖ミヒャエル教会、アザム教会をはさみつつ、マリエン広場で市庁舎のからくり時計を見て、ペーター教会展望台でミュンヘンを一望しました。

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マリエン広場
3.夕食(Neues Rathaus München)

 マリエン広場、市庁舎の中にある有名店「ラーツケラー(Neues Rathaus München)」にて舌鼓をうちました。このお店でも白アスパラのお料理が楽しめるようだったので、頂いてみましたよ!あとはせっかくドイツに来ているのでビール!あまりお酒は飲まない方ですがいただいてみることにしました。ビール好きにはきっと嬉しいですね!

4.路上パフォーマンスの嵐

食事を終えてホテルへ帰ろうとすると、マリエン広場からカールスプラッツ駅へまっすぐ伸びる道で、あっちでもこちでも路上パフォーマンスをしていました!

大道芸、歌、ピアノ?みたいなやつ、バイオリン…色々見られてとても楽しかったです。ウィーンもたくさんの路上パフォーマンスを見ましたが、ミュンヘンもとてもバリエーション豊かな芸を見ることができました。最高!

5.City Hotel München

今回も移動の便を考えこちらを選びました。

が、このホテルでまず特筆すべきは、夜、外が多少うるさいこと。同じ通りにピンク~な夜のお店があったのでその影響かと思います。これは予想外でした…。笑

ふわもこは騒音があっても寝られるので問題ありませんでしたが、気になる人は辛いかも?あとそういう感じなので夜遅くの外出は少し控えた方がいいかもしれませんね。

他には特に不便もなく良いホテルでした。

 

8日目:南ドイツの現地バスツアーに参加(VELTRA)

6.ツアー指定場所へ集合(ミュンヘン中央駅)

ふわもこの旅行では時々現地ツアーを利用することがあります。基本は自由に見て回りたいので使いませんが、使った方が効率が絶対いい!というときは活用するようにしています。

よく利用させて頂いてるのはVELTRAさんですね。今回はこちらのツアーに参加しました。朝7:15にミュンヘン中央駅の指定場所へ集合です。

 

7.ノイシュバンシュタイン城

ロマンチック街道にそびえたつ、シンデレラ城のモデルになったと言われる山頂にある白亜の城。ドイツで最も有名で大きなお城。

内部の見学には予約が必須となります。グループごとに決められた時間に入城し、ところてん式に見学して回る形式です。そのため説明を聞いたらハイ、次!って感じでスイスイ進んでいってしまうので、ゆっくりじっくり見学というのは難しいですが、十分に城内を堪能することができます!

お城のふもとには飲食店(昼食はここでとりました)や土産物店などが立ち並んでいます。すぐ近くにあるホーエンシュヴァンガウ城には立ち寄らなかったので内部はわかりませんが、道すがらやノイシュバンシュタイン城から外観を見ることはできましたよ!

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ホーエンシュヴァンガウ城
8.ヴィース教会

14:30頃に到着。

内観が大変美しい有名な教会です。

私たちが訪ねたときはちょうど結婚式が執り行われていました。お邪魔するわけにいかないので、外で終わるのをしばし待ちます。このように場合によっては、内部の見学ができないこともありますので見学できるかは運次第ですね。

今回は幸せそうな方々と、美しい内観の両方を見ることができて大変ラッキーでした!

9.オーバーアマガウ(壁画の町)
 バス移動の際、通過した町です。
家の壁にフレスコ画がたくさん描かれていてとてもカラフルでした。こちらの町はキリストの受難劇で有名なところだそうですよ。
ツアーでは説明を受けながら通過しただけなので、町をめぐることはできませんでしたが、バスも減速してくれたので壁画を楽しむことができました。

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バスから見たオーバーアマガウ
10.リンダーホーフ城

16時ごろに到着。

バイエルン国王ルートヴィヒ2世が建てたフランスロココ様式の宮殿で、彼が建造した3つの城のうち存命中に唯一完成した城なのだそうです。

お城といっても、思ったよりは大きいものではなくサラッと見て回れました。とはいえ王の城。豪華でした。城内撮影禁止のため写真が取れなかったのは残念でした。

駐車場からお城までは自然豊かな道が広がっています。結構距離がありましたが気持ちの良いお散歩ができる感じでした!

11.夕食(謎のスープライス)

 ツアーも終わりミュンヘンへ戻ってきたのが19時。

食事を取ろうと街を散策したのですが、その日はサッカーでものすごく盛り上がっていてちょっとビビっちゃったふわもこ。

おとなしくホテルで食事を取ろうと、駅の地下でテイクアウトできるものを探すことにしました。そして最終的にたどり着いたのがこちら。

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キャロットジンジャースープ&ライス

ちょっと見た目と名前からしてどんな味だよ!ってつっこみたくなる感じです。でもこれ結構おいしかったんです。驚くことに(笑)

こういう予想外なところも、海外旅行の醍醐味ですね~。

 

9~10日目:ミュンヘンから日本へ

12.ミュンヘン国際空港へ

ミュンヘン中央駅から国際空港までは、電車で約1時間。片道用のシングルチケットでサクッと空港まで行くことができます。

13.ミュンヘンから北京、そして関空へ(Lufthansa)
お土産を買いあさり、13時すぎミュンヘン発の飛行機に乗って経由地の北京へ。一瞬乱気流には当たったものの大きなトラブルはなく、無事に関空へ戻ってくることができました。
北京乗り継ぎが早朝だったので、お店も開いておらずかなり暇でした(笑)
 
ミュンヘンー北京:ルフトハンザ航空(約9.5時間)
北京ー関空:ルフトハンザ航空(約3時間)
 
以上で今回の旅はこれでおしまいです!
 
 
 

まとめ:現地ツアーも有効活用できた!

ノイシュヴァンシュタイン城やヴィース教会など、限られた時間の中で山奥へ自力で行くのは大変なので、現地ツアーを効果的に活用するのはありだと思います。
ふわもこは基本的に自由に動き回るのが好きなのでツアーは苦手なのですが、今回は目的にあったツアーに参加できたので一気に回れてよかったです!
 
ツアー全体の感想もまた改めて更新したいと思っていますので、 各々の詳細は個別のレポート記事を参照してみて下さいね!(順次更新予定)
 

☆ふわ太&もこ太
一緒に旅する2体の生物。基本情報はこちらで紹介。

※写真の転載はご遠慮下さい
 

【山田くんとLv999の恋をする】第55話「でもまだ友達」 ネタバレ感想

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結衣ちゃんと仲直りしたい茜ちゃん。

あれこれ考える茜ちゃんを応援してくれる桃ちゃん。

それぞれの友情に注目の55話。

f:id:izayohitsukiyo:20210513015244p:plain 公式ツイッターより拝借

※注意:ネタバレを含みます! 

ーーー目次ーーー

第55話 「でもまだ友達」

<<第54話 「だから私たち」

>> 第56話 「よくあるやつだよ」

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あらすじ

 大学の昼休み、茜は結衣と仲直りに向け、電話するときに感情的にならないよう手帳に話すことをまとめていました。ただあれこれと悩みすぎて手が進まない状況に陥っていました。食堂に行こうとした桃が茜に気づいて、様子をうかがい、時間がかかりそうな空気を察知します。茜はアドバイスを求めるも、華麗にスルーして食堂へ向かいかけ…

桃「アドバイスあった その作業やめてさっさと電話する、っていうのはどう?」

教室をでるところで、茜にカラッと声をかけ出ていきました。

茜は手を止め、外のベンチで結衣に電話することに。1度目は通じませんでしたが、すぐに結衣から折り返しがありました。結衣は寝ていたようです。茜から電話があると思わなかったとひどく驚いています。

結衣「電話しようと思ってたんだけど…何度も…かけようとしたんだけど」

茜が怒っているだろうと思い怖く、もう仲良くするのは無理だろうと思ったこと。自分の行動が他人からよく思われるものではない自覚があること。

結衣「茜ちゃんの前ではいい子ぶってたのかも がっかりさせてごめんね」

そう告げて、もう仲良くしてくれなくていいよと言おうとしたところで茜が口を開きます。

茜「私今日、仲直りしようと思って結衣ちゃんに電話したんだ」

自分も同じような時があったから少しは分かるといい、それでもまだ友達でいてくれる桃という存在を引き合いに出して言葉を続けます。

茜「今辛くてそうなっちゃう結衣ちゃんが、結衣ちゃんの全部だなんて、全然思ってないから」

その桃はというと、この電話の最中にも茜を応援しに、そっとがっつポーズと昼食を置きにきてくれました。

茜の言葉に涙を流す結衣。

茜「また一緒にゲームしようよ!力いっぱい殴ってごめんね!」

茜も目に涙を浮かべながら、ごめんねと謝り合って無事に仲直りを果たすのでした。

 

感想

今回は茜ちゃんを中心とした2人との友情をみる回でしたね。

まず桃ちゃんから。桃ちゃんの近すぎない距離感の優しさがめちゃめちゃに好きです。茜ちゃんとはまた違った優しさですよね。この似てるけどちょっと違う、というのがいい友達関係を築くのに大切なんじゃないかなと個人的には思っています。

そして結衣ちゃん。電話をかけようと思ったけど怖くてできなかったという彼女。怖いですよね、特に彼女は自分がうざがられていることを自覚していますし…。また嫌われているかもしれないと思いながら、仲良くしたかった茜ちゃんに連絡をするのは相当な勇気がいるよなぁと思うのです。

茜ちゃんが結衣ちゃんに向けた「結衣ちゃんの全部だなんて思ってないから」ってすごく優しい言葉ですよね。もちろん、楽しい記憶が彼女たちの中にはたくさんあって、やっぱり仲良くしたいって思ったからこその言葉でしょうけど…。一緒に時間を積み重ねるって大事なことだなと改めて感じることができた物語でした。

あとどうでもいいけど、地味にめちゃめちゃ気になってることがひとつ。

パンツどこいった!?ねぇ山田家で洗濯してたパンツの伏線回収は!?笑 意味深に洗濯だけしてズボンが汚れるのを気にして座ったくだりは…そうか、コミックスですね、コミックスに掲載されるのですね!?掲載されなくてもいいですけど(いやされてほしいですけど)妄想は自由ってことでおkでしょうか?笑 

いや、この友情回に言うことではありませんが、読者としては気になりますよねー。

今後も続きがたのしみですね!妄想しながら待つことにしましょう!!笑

 

 ★第54話はこちらから↓↓

次回の妄想

今回でいったん一区切り、といった感じがうかがえますので次はどんなエピソードが来るのかお楽しみ、といったところでしょうか。先日、ましろ先生のTwitterに椿ちゃんと山田のイラストが載っていましたから、久々に椿ちゃん登場回になることは確定だと思うのですが…
このときの椿ちゃんの顔がおだやかな笑顔を浮かべているので、山田くんといい友人として関係を続けていけているのが感じ取れてとても嬉しいです。椿ちゃん、良い子なので幸せになってほしい。。。
さてさて次回はどんなお話になるのでしょうか!また2週間後を楽しみにしましょう…!

 

★第56話 「よくあるやつだよ」

【かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします】第1話 ネタバレ感想

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あやかしが見える霊力を持つ、女子大生の津場木葵(つばきあおい)。ある日突然、あやかしの住まう隠世(かくりよ)にさらわれてしまう。原因の鬼神には葵を嫁もらう約束があるというが、その理由は祖父の借金のカタ…!?

「鬼の花嫁なんて絶対に嫌!!」

借金を返すため、隠世での葵の奮闘の日々が始まるーー。

あやかしお宿「天神屋」を舞台に繰り広げる、葵の細腕繁盛記!

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アニメ化もされているようです!知らなかった!(・o・)

ーーー目次ーーー

第1話(葵が隠世へさらわれる話)

>> 第2話(大旦那様と駆け引きする話)

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※↑タイトルはないので適当につけてます

 

あらすじ

 女子大生の津場木葵(つばき・あおい)は亡き祖父・史郎(しろう)の遺品を整理していました。史郎はいわゆる”クズ野郎”でしたが、驚くほどの色男でした。それでも彼は偉大な人物だったのでしょう、弔う列はどこまでもどこまでも長く続きました。それはまるで、絵巻物で見る百鬼夜行のように。

葵は史郎の遺品から、白黒の写真を見つけます。そこには若かりし頃の史郎と、どこかの老舗が映っていました。「天神屋」という看板がかかっていて、史郎を中心に従業員らしき人の姿も大勢ありました。

それを見て、葵は違和感を覚えます。美しいけどどこか…。

葵「…人ではない?」

ゾッとしながら写真を返すと、裏には祖父の文字がありこのように記されていました。

「かくりよの

 宿屋に泊まりけり

 重大な約束事あり

 忘れるべからず

 まだ果たされていないのだから」

 厄介な匂いしかしないその文言に葵は眉を下げ、写真自体を見なかったことにして片付けを進めたのでした。

……………

………

早朝の河原、大学へ向かう途中で腹をすかせた手鞠河童(てまりがっぱ)たちが葵に群がってきました。すると葵は手慣れた様子で持っていたおにぎりを振る舞います。河童たちはとても喜んでいます。

河童「葵しゃんは変わった人間でしゅねぇ」

あやかしが見える人間は大概自分たちを消そうとするのに、葵はご飯をくれるのです。

葵「私だって そんな力があったらそうしているでしょうよ」

河童「葵しゃんはそんなことしないのでしゅ 僕知ってましゅ」

葵「…フン」

空腹は苦しい。それを知っている葵には、ひとであろうとあやかしであろうと、飢えているものを黙って見過ごすことはできませんでした。

幼い頃からあやかしが見えた葵は、親にも周囲にも気味悪がられ、いつも1人でした。その孤独から救ってくれたのが史郎で、その祖父もまたあやかしが見える浮世離れした人間だったのです。

史郎の悪名はあやかしたちにも知れ渡っており、そのせいで葵も厄介事に巻き込まれることも多々ありました。そんなとき葵はあやかしに料理を振る舞います。腹をすかせたあやかしには先に料理を差し出し、ある程度襲われるのを回避していたのでした。

……………

………

河原を離れ、大学へ向けて足を進めたところに”それ”はいました。赤い鳥居の下、花が咲き乱れた階段に座る、鬼の面をかぶった若い男のあやかし。

あやかし「腹が 減った」

手鞠河童とは明らかに違う高位のそれに、己が”見える”者であると悟られないよう無視を決め込む葵。しかし、あやかしは何度も「腹が減った」と繰り返すのです。結局、無視しきれなくなって、葵は自分のお昼用のお弁当を差し出してしまいました。

あやかしは静かにお弁当を受け取ると、包をほどき、お行儀よく食べ始めます。

あやかし「いただきます」

それを見た葵は、自分は大学があるから食べ終わったお弁当箱はそのへんに置いといてくれたらあとで回収するから、と言い残し、その場を去ろうとします。すると、

あやかし「おいしいよ 葵」

葵「……… だったら残すんじゃないわよ」

思わぬ言葉に驚いた葵はそのまま去りますが、ふと気が付きます。なぜ、あのあやかしは自分の名前を知っていたのだろうか。

……………

………

13時、講義が終わりお弁当箱を回収しに戻ると、階段の上にそれを発見します。洗われたお弁当箱と一緒に、手ぬぐいと綺麗な花の簪も一緒につけられていました。

葵「案外真面目なあやかしだったのかも…」

手ぬぐいには文字のような模様が一面に並んでいました。どういう意味なんだろうと葵が手ぬぐいを掲げた瞬間、突然ひとりでに手ぬぐいが動きだし、葵を飲み込んでしまいます。

水中のような場所に放り出された葵。目を開けると、そこには朝の鬼の面のあやかしが立っていました。あやかしは葵の手をつかみ引き寄せーー、

あやかし「ようこそ、かくりよへ 僕の花嫁殿」

驚く葵に、そう告げたのです。

 

感想

 史郎おじいちゃんは日本社会のクソ野郎相ということですが、葬儀が百鬼夜行のようにたくさんの人が集まったとのこと。やることなすこと豪快だったんだろうけど、でもきっと性根は悪い人ではなく人たらしタイプの人だったんだろうなあ。

もちろん、それを良く思う人悪く思う人それぞれいたんだろうけれど。

孫娘の葵ちゃんはちゃんと真っすぐに育っているし、優しい子。そばにいる人が愛情を注いだ証拠だと思うのです。

そういえば、私の大学の卒業論文は親(近しい人)と子の愛情の認識差に関するものでした。結果はうまく出すことはできませんでしたが、やはり誰しも自己承認欲求というものは持っているもの。愛情をもらわなければ、愛情表現をすることもできない。

おそらく葵ちゃんもおじいちゃんと出会わなければ、とても荒んだ心の女性に育つ確率が高かっただろうし、はやり史郎さんはしっかり愛情を注いだんだなと思うのです。

さてさて、親に捨てられ空腹で苦しんでいたときに現れた人影、自分の名前を知ってるうえ花嫁だというお面のあやかし。

突然つれてこられた異界で、葵ちゃんの奮闘劇が幕を開けます…!

 

★第2話